2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

湿度と私とiPad

自分の世界をしっかり持って迷いなく生きている人に憧れる。 小さく固めた中でひっそりと暮らす。 そう思う時と、まだまだ自分には開拓の余地がある、時間もたっぷりある、これからもっと広がって行くような気持ちになってワクワクする時とが交互にやってく…

家族

明け方3時半、夫がベッドにいない。 もしや。 階段を降りると案の定、煌々と灯りがついた部屋で前のめりで夫がサッカーの試合を観ていた。 夕食後からずっとここにいて、一睡もせずに試合を観て、この人は今日の仕事に響くとか考えない。 私など、たかだかラ…

日曜日

昨日はほぼ一日、IKEAの椅子の上とホットカーペットの上で過ごした。 熱もないし頭痛もないが、身体の芯の何かがしんどがっている。 夜はサッカーの試合でみんな食事は上の空だろうから、カレーにすると決めていた。 喜ばそうとかせっかく一生懸命作ったのに…

ふたり

ドトールの入り口で若い男の子と女の子がコーヒーメーカーを眺めていた。 最後尾に並んでいた私のすぐ後ろに立つ。 「えぇ、だめだよ。俺、ママがいないと洗濯とかできないもん」 「大丈夫、メイがやってあげる。メイ、何でもできるんだから」 「ダメダメダ…

11月最後の日曜日

今朝の富士山。なぜ富士山が見えたっていうだけでこれを写真に撮りたいと思うのだろう。 富士山は偉大だ。いつもそこにいてくれる。 見えても見えなくてもそこに居る。 ここにいるぞと動かずそこに居るのを確認して安心するのかもしれない。 今朝の朝陽。 雲…

私の秋

髪を切りに行ったついでに、足を伸ばして神宮の銀杏を見に行った。 もうとっくに終わってるんじゃないですかね。 美容師さんに言われ、葉の落ちた枝と黄色の絨毯でもいいわと言うと どうすかね、それももう掃き集められちゃって綺麗になってるかもと笑う。 …

姉妹

姉の金魚が突然死んでしまった。 二匹いたのが、全滅しているのに気がついたそうだ。 「聞いて。悲しい知らせだ」 顔は笑ってサラッと言う。あまりにケロッと言う。 結婚して一年もしないで離婚した。そのことには一切触れないが「金魚は私の家族」と嘯くの…

弾んだ朝

公園ですれ違う年輩のおじさまおばさまグループがおしゃべりしながら歩いてきた。 「まさか勝っちゃうとはなぁ」 「そうそう。あとはコスタリカに勝てば」 「ほんとよねぇ。」 みなさん、ご覧になったんだ。昨夜のワールドカップ日本戦。格上ドイツにまさか…

お礼の言葉

知人から立派な長芋が届いた。 毎年この時期にご実家の長野から送ってくださる。 友人だとすぐにLINEで「届いたよ。ありがとう」と送り、短いやりとりをして終わる。 短いおしゃべりもできてその瞬間、ぴゅっと繋がる。それもまた嬉しい。 長芋の知人は目上…

ぶんぶんぶん

昨日は検診日だった。 退院後は一週間ごとに、それが1ヶ月ごとが長く続き、10年後の、ようやく3ヶ月に一度になった。 先生はいつも15分ほど私の話を聞いてくれる。 総合内科医なのに、ほぼ、カウンセラーのようだ。 この先生がいつか話してくれた。 トンさん…

開き直る

前日の、体調不良からの復活中だというのにふらふら街歩きをしたのが祟ったのと、急な寒さとで、昨日はまったくやる気が起きなかった。 「続いて悪いけど買い物に出るの嫌だからカレーにするよ」 昨日の昼、残り物のカレーでドリアもどきを出したばかりなの…

大丈夫なのだ

金曜の晩、玄関の戸が空き息子が帰ってきた。 9時半。今日は早い。そして静かだ。おかえりと声をかける。 ・・・・・・・・・・・。 あ、これは。。機嫌が悪いか疲れているか、傷つくことがあったのか。 いずれにしても何かあったときのアレだ。 即、風呂を…

昼下がり

歯医者の予約が入っていたので午前中のうちにトマトのスープと、レンジで拵えるお手軽チーズハンバーグを作って出かけた。 天気も良く風も少ない。 こんな日は二子玉川の大きな本屋に寄り道したり、大井町線のどこか知らない駅でふらりと降りてみたりするの…

私は私の歩幅で

昨日は一日中頭痛と倦怠感にやられ、何もできなかった。 夕飯は豚バラと白菜を重ね、舞茸と冷凍餃子を一緒に詰め、レンジでチンするセットを息子に、夫には残りのおでんに大根追加でやはりチンするだけセットにして冷蔵庫に入れた。 午前中から目を閉じて横…

二人の世界

昨日、午前、映画を観てきた。 息子が推薦する今話題のアニメーション作品とギリギリまで悩んだが、真摯に現実の問題に向き合い感動するものより今の私には馬鹿馬鹿しい笑いだと、海外の実写を選んだ。 思いついたのが10時10分。急げば間に合う。朝の食器も…

すでに気負ってる

ラジオでは御節の予約販売が始まり、コンビニの入り口脇には年賀状が、100円ショップの入り口にはクリスマスの飾り付けグッズが、そしてスーパーの一角にはボジョレーヌーボを意識したチーズやチルドピザ、また一角にはクリスマスのお菓子、そしてエスカレー…

姫〜っ!

昨日、足を切って快適にした机を移動させた。 もとあった窓際の配置は、天気のいい日は抜群の陽当たりで、あらかた家事の落ち着いた午後3時ごろ、ここでまったり本を読んだり動画を観たり、お盆ごと運んできて遅い昼ご飯を食べるのがお気に入りだった。 しか…

変わらないもの

魔法の粉

結局、大量の里芋とサツマイモに、本人曰く「お店の人に買えって言われたから買ってきたけどいらない」という赤大根を引き受けた。 サラダにすると美味しいよと、説明してくれただけで決して買えなどと言うはずもない。 貰うならそっちの新鮮な白菜の方がい…

姫の芋掘り

朝、散歩の帰り道、向こうから何か、強そうなオーラを放って歩いてくるおばさん二人組がやってきた。 胸をぐいっと張り、狭い歩道の真ん中を並んでズンズン進んで来る。 その勢いに思わず道を開けるべく端に寄った。 「だからそうなのよっ」 声も大きい。空…

おニュー

もはや親族

ラジオを聴いていて一人、憤る。 朝のラジオ番組のパーソナリティが脳の手術をしてしばらく休み復帰した。 彼の軽妙で暖かくちょっと繊細で、でも剽軽でテンポのいい話し方とその声が好きで、結婚した当初からずっと聴いている。 私のようなリスナーはたくさ…

基地快適化計画

さらに机の足を切った。 無印の折りたたみ机。もう少し低い方がいいと思っていた。 イケアの椅子とちょうどいい高さにしたかったのだ。 少し前にもやったのだが、そのときはあんまり切りすぎて失敗してもと及び腰であった。 それでも以前よりずっと快適にな…

結婚記念日3日前にして

ハンバーグ。 捏ねて丸めた肉だねの大きさが、微妙に異なる。 手に持ってみて、感じる程度の誤差だが、若干、こっちの方が重い。 重い方がどっちだったかわからなくならないように、形を少し変える。 こっちが息子の。 卵焼き、バナナケーキ、トンカツ。盛り…

2022 皆既月食+ 天王星食

地球上の関心ごとが宇宙に向いた。 安土桃山以来の天体ショーなのだと知ると、理科の成績が悪かった私でも乗っかりたくなって外に出た。 夜空を見上げながら欠けてゆく月を見つけると不思議な懐かしさと切なさと悲しみと喜びとが込み上げる。 これまでの皆既…

私の憧れ

銀杏があの独特の匂いをさせて転がっている。 金木犀の香りがお父さんなのに対して銀杏は母方の祖母を思い出させる。 毎年近所の銀杏並木の下で拾い、同居していたお嫁さんに嫌がられた。 アスファルトの歩道の脇に生えた蓬を見つけ、摘んで草団子を作って持…

おはよう

朝陽ってどうしてこんなに力強いんだろう。 雨の公園も夕暮れも昼下がりも好き。 だけど物思いに耽りそうな背中をドンっと押してくれる圧倒的な強さ。 それをこの光に強く感じるのは寝起きすぐ、闇から出てきたばかりだからなのだろうか。 すべて、大丈夫。 …

ギラギラしないで

花びらがあって茎があって葉っぱがある。 葉っぱだけニューっと伸びているのもある。 色、咲く時期、生き生き育つ環境生きづらい環境。花の開花期間。 パッと目を引くか、そこにあることも気づかないささやかなものか。 手があって頭があって足があって。 手…

時間

朝の散歩、朝の決まったラジオ番組、海外ドラマ、好きな噺家さんのラジオ、その人の書いた本、その人のYouTube、その人の特集記事、好きなピアニスト、好きなミュージカル俳優、彼らに関するYouTubeとテレビ番組。そして、ドトール。。 だいぶ、ストックがで…

生きるって

眉毛の下の産毛を剃った。 誰に会うわけでもないし、そんなにボウボウでもないし。 ほったらかしの私の顔は無法地帯だ。そこをちょっと手入れしてみようかという気になった。 以前にも書いたが長い鬱の時代、服も髪も歯も肌も表情もどうでもよかった。 ただ…