髪を切りに行ったついでに、足を伸ばして神宮の銀杏を見に行った。
もうとっくに終わってるんじゃないですかね。
美容師さんに言われ、葉の落ちた枝と黄色の絨毯でもいいわと言うと
どうすかね、それももう掃き集められちゃって綺麗になってるかもと笑う。
間に合った。
並木道を歩く気はなく、ただ、確認すれば気が済む。
学生の頃、授業の合間にやってきて銀杏を眺めてベンチで友達とおしゃべりした。
父とラグビーを観に来ると、ここの近くの店で硬い胡麻せんべいを買った。
そこにまた来た。それになん意味があるのかわからない。
でも変わらず黄色い秋がここにあることを確かめてちょっと落ち着く。
あるある。変わってない。
横断歩道の真ん中で写真を撮らないで速やかに渡ってくださーい。
交通のさまたげになりまーす。
ミニパトが停車して拡声器で呼びかける。
iPhoneの出現で誰もが写真を気軽に撮るようになった。
こんな光景は変化だなあ。
東京の空は小さい。
そこが私の故郷。