開き直る

前日の、体調不良からの復活中だというのにふらふら街歩きをしたのが祟ったのと、急な寒さとで、昨日はまったくやる気が起きなかった。

「続いて悪いけど買い物に出るの嫌だからカレーにするよ」

昨日の昼、残り物のカレーでドリアもどきを出したばかりなのだ。

ちょっと無理すれば何か別のものが作れる。

鶏肉で唐揚げを、ジャガイモで粉吹き芋を、人参でサラダを。玉ねぎでスープを。

でも頑張らない。

最近やめたのだ。ちょっと頑張れば出来そうと思うことは、思いついてもやらない。

実際、その場はなんとかこなせて、自分もそんなにダメじゃないと、一瞬、気分が高揚する。

けれど、どこか無理をしているからその皺寄せは気持ちの余裕だったり翌日の活力にいく。

厄介なことに、その皺寄せに気付かず、私もなかなかできるといい気になってエンジン全開、気分は高揚、心は雑に、なっていくのにわかっていない。

怒りっぽく、僻みっぽくなり、今度はそれを紛らわそうと動き回る。

やーめた。

人並みに、平均的な、ちゃんとした、普通の。

それになるのを目標にするの、やーめた。

ここからの人生、自分の軸と秤と勘と本能でいってみることにしよう。

誰かと自分を比べて落ち込んでもよし。羨ましいなあと思ってもよし。

だけど、自分を矯正しようとしない。

今の担当医が何年も前に言った。

気持ちと身体と頭が違うことを望んでいるときは、身体、心、頭の順で。身体と心はたいていリンクしていますから。

なんとなくそれが腑に落ちてきた。

 

一歩も外に出ず、時間に任せてコトコトコトコト煮込んだカレーは久しぶりの大絶賛だった。

体裁を整えようと、ちょっと無理して雑に皿数を増やさなくてよかった。

私も平和。家族も平和。