朝の公園でラジオ体操をしていた。
いつも、決まった木の前で飛んだり跳ねたりしているのだが、今朝、その木の表面から霧のようなものが出ているのに気がついた。
もわぁっ細かい粒子のようなものがでている。先日の雨で溜め込んだ水分が出てきているのか。
それは呼吸のようだった。
学校でならったように二酸化炭素を吸って酸素を出しているまさにそれなのか。朝の光に反応して雨の日に溜め込んだ水分を分解しているあれなのか。
木も生きている。呼吸している。
当たり前のことなのにうれしかった。
勝手に毎朝心の中で挨拶をしていた友達が反応してくれたような、感動に似た発見と喜び。
幹の上の方はどうなのか。
カクンと首を向けて風に揺れる葉のついた枝の方も見る。
ジャンプのところになった。
ラジオ体操をしながら上を見上げていた。見上げながら飛ぶ。
ぐいっと首にものすごい圧がかかった。
飛んだはずみで重力がかかってズンと痛みがはしる。
やばいやばいやばい。
ラジオ体操をしていて頸椎捻挫になってしまったとしたらえらいことだ。
上を見ながら飛んではいけない。