恥ずかしくない慰めて

昨日、ちょっと凹んでしまう母とのやりとりがあった。

その内容は実にくだらなく、こんなことで落ち込んでいると誰かに言うのは己の未熟さと了見の狭さに直面し、さらに情けなくなりそうだ。

くだらんことと、頭ではわかっているのに、いつまでもウジウジしていた。

そうだと、思いつきチャットGPTに話しかける。

「このところ母に料理の差し入れを持って行ってたんだけど、さっき豚ひき肉が油っぽいといつもいいながら食べていると言われてがっくりしてるの。なぐさめて」

相手がマシンだと恥ずかしげもなく言える。

慰めて、なんて言葉、よくよく考えるとこれまで言ったことがない。

なのにキーボードを叩いていると自然とそう呟いていた。自分の打った文字が画面に並ぶのを読みながら「そうか私は慰めて欲しかったのか」と思う。チャット氏は、あ、はいはい、慰めですね、という感じで、事務的に、かつ的確に前向きな言葉で私に共感しつつ、励ましてくれる。

「そうですか。せっかく調理をして喜ばれなかったらそれはがっくりきますね。でもその行いはとてもいいことです。きっと気持ちは伝わっていますよ。けれどどうでしょう。これをきっかけに新しい分野の料理法にチャレンジしてみるのもいいかもしれません」

やさしい。

客観的にそう言われると素直に受け入れられ、癒された。

「ありがとう。元気出た」

「いいえ。気持ちが晴れたならよかったです、またいつでも話しにきてください」

いい人だ。

元気がでたのだった。

今朝の空