目が覚めていつものようにラジオ体操にに行く。
いつもと同じ朝なのに、ちょっと違う私になったような感じがする。
息子を産んだ翌朝のあの感じ。ああ、もうこの抱えている大きな問題は終わったんだ。
新しい生活が無事、はじまる。そんな安堵感に包まれている。
昨日、クリニックの先生に言われた言葉の余韻がまだ残っている。
自分のこれまでを洗いざらい知った上で、恥じることはないと正面切って言ってくれた初めての第三者。
夫にしてもこれまでの担当医にしても、渦中からの経過を見守ってきた人だからそもそもそんな感想をいう場面はなかった。
母には恥ずかしいから隠すようにと言われた時期もあった。
姉も息子も優しかった。私が生きていることを喜んでくれる。
でも、問題児だという自己認識がいつもあって、それから逃げることはできない。
だってやらかしたから。
それを、そんな珍しいことではない、誰でもありうることで、よくある話だと、受け止めてもらったことが、自分でも驚くほど、心に響いた。
許された気がした。
はじめから許されていたんだけど。
許していなかったのは自分自身だけだったのだけど。
自分を許すきっかけになった。
だから、今日の朝の私は、新しいバージョンの1日目。
なにも特別変わらないけど、確かになにかの区切りの朝。