半日寝たら

昨日の午後はどうにも眠だるくベッドに転がっていた。

ひたすら目を閉じYouTubeを聴く。画面を見るのも煩わしい。目の奥がジンジンする。孫悟空の輪っかが締め付けられているように頭も痛い。ひたすらひたすら目を閉じていたら眠っていたようだった。

夕方ノソノソ起き出し、作り置きを皿に移して温める。残っていた野菜をコンソメで煮て卵を落とす。

湯船に浸かっても調子は戻らず、8時半に眠った。

目が覚めての今日。そんなに違いを感じないが、何か少し良くなったようだ。

気力が出てきた。

それが一番嬉しい。具合が悪い時は全てに後ろ向きになる。全てが億劫になる。冷蔵庫に賞味期限間近の豚こまがあって気になっていたが放置していた。

何か作り置きをしようか。そんな前向きさが出てきた。

映画のチョイスに失敗したのもその兆候だったのだ。疲れてくると直感が鈍る。自分が何をどうしたいのか、わからなくなってくる。

疲れすぎると、疲れていること自体、気が付かない。

昨日半日、横になっていたおかげでリカバリができたのだ。

そういえば同居していた明治生まれの祖母が言っていた。

トンちゃん、女っていうのはしっかり休むとまた動きたくなるようにできているんですよ。

明治の人だったから家事は女の仕事という意味合いでそう言っていた。

人間ってそうできているのかもしれない。

動く気力のない時は何かのサイン。よく耳を傾け従おう。

朝一番で麻婆豆腐を作った。

生姜、ニンニク、豆板醤と甜麺醤と、紹興酒を使って、いつもより真面目に拵える。

ごぼうと豚こまでしぐれ煮。

気になっていた食材がなくなった。

冷蔵庫も気分もスッキリ落ち着いた。