これは・・・。どう捉えたらいいのだろう。
友人のお嬢さんが医大を卒業し、この春からいよいよお医者様として勤務することになった。
お祝いを送った。
息子の卒業時、入社祝いをもらったので私もと思っていたのだ。
彼女と私は高校からの付き合いで、親友というかなんというか。私は親友のつもりでいるけれど体調不良とメンタル不調の時に何度も誘いを断った。時々、母のことで困った時、数分だけ、意見を聞きたいと電話をしたこともある。
けれど、なんとなく、近年、しっくりしてないなあ私たち、と思っていた。
それでも年賀状を出す。事務的な文面で関わり合いを最低限にするようなハガキも、さっぱりした彼女らしいと言えばそうとも取れる。
誕生日のプレゼントを送ったり、贈られたり。お歳暮が届いたり。贈ったり。
昨年末、老舗の豆菓子を送ってもらったのでお礼のラインをすると、機嫌が良かった。
「気に入ってくれてよかった!美味しいよね、あそこの」
毎回どこかビクビクしながら彼女と距離を置いている。それが伝わったのだろうか。
同い年の子供を持つ私たちだが、あちらの娘さんは一浪して国立医学部に進んだ。
医学部は卒業が4年じゃないから、息子の卒業と一緒ではなかった。
確か今年のはず。国家試験に合格していれば。
合格した?とも聞けず、それでも無視するわけにはいかないと思い切って連絡をしてみた。
確か、今年、卒業だよね。
そう。春から勤務地も決まったよ。実家からじゃないけど。涙
すごい。お医者様になるんだ。いよいよ。あの女の子が。気が弱そうで、でも芯がしっかりしていて、賢く、恥ずかしがり屋だけど陽気なあのお嬢さんが。
寒い土地での一人暮らし、コロナの中、実技も単位取得も国家試験もどれほど大変だったことだろう。
よく頑張ったんだなあ。報われたんだなあ。
単純に嬉しくて、すぐにペンダントを送った。
少し、奮発した。それでも息子にもらったブランド物のパスケースとほぼ同じくらいにしたつもりだった。
それが。
届いたんだなあというのは配達完了メールでわかっていた。
けれどなんの返事もない。きっと新居への引越しの手伝いやらお母様の介護やらで忙しいのだろう。
ペンダントの会社から返品確認メールが届いた。
こちらに商品が届いたことを確認いたしましたので、お客様の口座に返金いたします。
え・・・?
どういうこと?。二つ、注文して一つ、自分でキャンセルしてたっけ。
それともそもそも彼女の元に何も届いていないのか。
すぐ、ホームページから配達状況を確認する。ちゃんと配達完了になっている。
それが3月26日。
なぜ、今頃になって。
なになになになに?これはどういうこと?
拒絶?高価すぎるから貰えない?そんなすごい物じゃない。でもそうだとしてもなんで何も言わずに?
どうしよう。
どうしてなのと聞くのが怖い。
何か事情があるのだろう。きっと。
何が彼女の心をざわつかせてしまったのか。
4月15日、彼女の誕生日。お祝いのラインをしたものかどうしたものか。
落ち着いて考えるのだ。独りよがりにならずに。
まずは落ち着くのだ。