なんか悲しいなあとおもってしまうのだ。
大谷選手はもちろんだけど、本人も辛かったろう。
ちょっとした嘘と油断と隙と心の状態、だれにも理解されない苦しみ、背負いすぎたなにか。それらがこんがらがって知らず知らず彼を追い詰めていったのかもしれない。
もちろん、言い訳にもならないし、いけないことはいけない。
けどなあ。そういう間違った方にいってしまうことの危うさは私自身にもあるような気がする。
奥さんも知らなかった。今、彼女の衝撃もそうとうだろう。
親御さんは。お母さんはどんな思いでこの毎日、起きて寝て、暮らしているのか。
みんながかわいそうだ。
なんとかみんな、良い方向に向かうといい。
彼自身も、ここで潰れないで時間をかけて社会からの信頼をとりもどしてほしい。
「かわいそうだなあ」
「けしからん」
声が重なって夫はちょっと嫌な顔をした。
そう。いけないことはいけない。責任もとらないといけない。叩かれるのも自業自得。
嘘はいけない。
ちょっと小さな嘘をつかれただけであれだけ動揺して夫を責める。
嘘は人を傷つける。
二人して可哀想がる夫婦じゃなくてよかった。
どっちかが感傷的になった時、かたっぽは現実をみている。
あの二人もいい相棒同士だったのに。なにかが狂っただけなのに。