ゆるく前進

今朝は頭がスッキリしていた。それだけで気分がいい。

身体がしんどいのも辛いが思考が動かないのもなかなかのものだ。

何も考えられず、意欲も湧かない。全ての音がうるさく、全ての情報が鬱陶しい。

けれどそんな中、突拍子もない発想をする。

二階のベッドの向きを変えようか。午後、あそこで寝転びながら日向ぼっこができる位置に動かして、どうせ一日中そこでゴロゴロするなら快適にしよう。それともテレワークも落ち着いたし息子もいないから、リビングに持ってきた自分の机、また二階に戻そうか。窓の前に置いて空を見上げられるように。。

考えてることが矛盾だらけである。

のんびりごろ寝専用の配置にベッドを動かすと考えながら、机を窓辺に持ってきてそこであれこれ何かしようとしている。

結局私の中の私が、いい加減、学べ、もっと頭がハッキリして意欲的な時にしろと言うのでやめた。

何かパッと気分が晴れて頭の中のモヤを取っ払ってくれるような刺激を求めてる。

スタミナドリンクのようにその瞬間は夢中になってハイテンションで作業するが、あとからどっと疲労が倍になって押し寄せてくる。

そしてそういう時の発想に基づく模様替えは、たいてい後日、そうでもなかったと、元の位置にもどすことになる。

入院したと思ってじっとするのだ。じっと。

少し寝たようだった。

夕方、霧の晴れ間のように頭がクリアになった。

嬉しくて台所に立つ。

豚ひき肉に片栗粉を混ぜて捏ねただけの肉団子を焼いて甘酢餡で絡めた。

残った挽肉とジャガイモをレンジで加熱し甘辛煮にした。

ブロッコリーをチン。

夫は夕飯のいらない夜だけど、次、ダメな時のための貯金ができた。

肉団子の半分は冷凍する。肉団子、甘酢、3月中旬くらいまで、ジップロックにマジックで書く。

なんだかすごく前向きなことをしているようで少し元気になる。

二階に上がりカーテンを閉める。

寝室に入り、ベッドを見て、やっぱり動かさなくてよかったと、踏みとどまった自分を小さく褒めた。階下から料理の匂いがする。

なんだか気持ちが解けていった。