子の心、親、知らず

昨日、病院を出てすぐに家族にLINEを送った。

そのルームに夜、息子が返事をくれた。

お疲れさん!とジブリのキャラクターがペコっとお辞儀をしている。

今、読んだ、仕事が今終わったところ。という意味を含めてのこれかなと思い、私もお疲れ様と、スタンプだけ送信した。

ピョロン🎵。あ、返事かな。

「あ、ごめん、それ、僕」

夫が意味ないスマイルマークのスタンプを送信して加わっていた。

そのまま寝て朝、散歩に出た。歩きながらふと、思う。

あのスタンプのお疲れさんは、私へのお疲れさん、という意味だったのかもしれない。

私は息子自身が「仕事を遅くまでやってた俺、お疲れさんなんだよ」という意味なのだと思い、こちらからもお疲れさんスタンプを送ったのだ。

夜の9時過ぎだったので、同僚の誰かに間違えて送ったのかとも思ったが、ファミリーラインと友人のLINEを間違える可能性は低い。

よく意味がわからないけど、まあいいや、今日もお疲れさん、と返信したのだが。

あれは、13年間の通院一区切り、お疲れさん、ということだったのかもしれない。

労るつもりで庇い続けてきたいたが、労られていたのか。

彼が大学に入った頃から、毎朝必ず楽しめ、体調はどうだと私に言うようになった。深い意味はないお決まりの会話と思っていたが、あれも、違ったのかもしれない。

とっくに息子はひょいと私を飛び越えていたのだろうか。

お疲れスタンプの謎。

向こうこそ、私がお疲れと送信してきて、首を傾げているのかもしれない。

夫のあの意味のないスマイルスタンプ、あれに関しては、ただ、会話に加わりたかったというだけのことだ。

夫のことはよくわかる。

息子の心はわからない。思い過ごしかもしれない。