お日様だって

寝込むほどでもないが今ひとつ、元気が出てこない。

家族との会話も、相槌を打つものの声に張りがなくどんよりしている。

まず、不機嫌ではないのだと、知らせておきたい。

だから相槌を打つ。

体調はどうだと聞かれて、眠いだけと答える。

そうか、のんびりしろ。寝ろ。

うん。

このやりとりに悪いなあと思う。

カラ元気でいいからその場を明るくしたいのに、私のどんよりが家の中に漂っている。

この数日、そんなふうに軽く自分にがっかりしていた。

昨日、いつもなら午前中陽の当たるリビングがいつまでたっても暗かった。

家事が落ち着いた頃、ちょうど陽射しが入り、そこでまったりするのが楽しみなのだ。

今日は曇りか。ま、仕方がない。

そのとき。

あ、そうか。

お日様だって毎日確実に照らしてくれるわけじゃないもんな。

雲の中に隠れたり、梅雨には結構長い間雨を降らせてどこかに潜んでしまうじゃないか。

それを太陽は申し訳ないなんて思っていない。

ただ、在り続けてるだけ。自然のリズムと現象に従って在り続けてる。

人間はときに祈り、慌て、感謝する。

太陽が出てくるだけでパッと気持ちが和み、元気が出る。

前向きになる。

家族にとってそんな存在で在りたいのに。

ここんとこ、それができずに自分にがっかりしていたけれど。

神様が司るお日様だって休んでるじゃないかと気いがついた。

なーんだなんだ。

かなり、気が楽になった。

太陽と自分を比べるあたり、図々しい。

私は不完全な人間だもの。