待っている人がいる

 年末の整理整頓に向けて、古着でワクチンのキットを申し込んで取り寄せてある。

もう10月の中頃のことだ。

整理整頓というが、毎年決めてやっているのではない。そんなきちんとしていない。

箪笥の中を本当に着ている数着のものだけにしたいと思っていた。あえて自分を追い込む意味で用意した。

プラスチックの衣装ケースにあらかじめ避けて入れていく。亡き父のお古で回ってきたセーター類も全部は着られない。思い切ってそれも入れる。けれど、もともと洋服を持っていない方なので思ったほど出てこない。カバンや息子の小学生の頃のサッカーウェア、夫のシャツ、衣装ケースはどうにかいっぱいになったが届いた専用キットの袋はかなり大きい。30キロまで入るのだ。何もそれを満タンにしないといけない決まりはないのだが、せっかくこの機会なんだ、もっと入れるものがあるはずだ、きっと後になってああこれも入れてあげればよかったと思いつくはずだと欲が出る。

集荷期限はこのキットが届いてから3ヶ月。その間にもう少し様子をみながら考えればいいと放置していた。

今朝、それが急に気になる。

確か年内なら確実に期限内だったと思うが。

念の為、今日のうち荷造りをしてしまおう。いっぱいにならなくてもいい。回収期限を過ぎてしまうより、今の状態でさっさと送ろう。

今日は歯医者だし、その後母の頼まれた買い物がある。午前中のうちに鶏大根を作ろうと鶏肉を解凍しちゃったから、それをやって、梱包もしてしまわねば。

朝の散歩の間中、頭の中が落ち浮かない。

そんな日に限って夫は寝坊した。気忙しさのなか、とりあえず大根を下茹でする。

慌ただしく出ていく夫を見送り、鶏大根を作り朝食を済ませた。

さあ、古着でワクチンに取り掛かろう。

納戸に行き、キット内容を確認して改めて集荷期限を確認する。

もう過ぎてたりしてませんように。

まだまだ大丈夫だった。来年1月の10日までは有効であることがわかった。

なんだ。なーんだ。

じゃ、無理に今日じゃなくていいか。

年内中を目安に、ゆっくりやろう。

こうしてまた次に気がついたら。。。

年内は、必ず。