昨日歯医者に行った。
治療に使う麻酔や薬の相談を、今かかっている内科の主治医と相談するための手紙を先日預かった。
正直、そんな大袈裟な。ずいぶん丁寧な先生だなあと、その若くてさっぱりした美しい医師の配慮に恐縮してしまった。その手紙を持って医療センターに持ってゆき、もらった返事を先日届け、今日それを踏まえて今後の治療方針を話し合っていた。
「やっぱりこのお薬なんですけどね。」
生まれつきの体質で私の体にはいろいろ人と造りが違うところがある。
母はずっとそれを大人になるまで私にも詳しく話さなかった。
なので自分自身それがどうおかしいのか、よくわかっていないのだ。説明されてもやんわりとしか言われないので「はあ・・」という感じなのだった。
その薬が治療を妨げるという。
先生が丁寧にお返事で届いた書類を見せながら説明するのだが、そこに書いてあった文言に目がいく。
ショックな内容が書いてあった。
私のことを医師同士が客観的に情報交換をするとこういうふうに話すのか。
自分ではすっかり最近元気なのでもうほぼほぼ問題ないと思っていたので図々しくも驚く。
「で、ですね・・」
先生の声に相槌を打ちながら目はその文面を何度も読み返す。
そうか。そういうことか。そうなんだ。
帰り道、すっかり元気をなくした。
二子玉川で用もないのに降りる。何か買って自分を励まそうと思ったが欲しいものもない。
疲れるだけだしなと、お刺身を買ってそのまま帰ることにした。
歩きながら、私の中の私が言う。
何言ってんの、知らなかっただけでずっと前からこの身体で生きていたんだよ。ずっと。
偶然、今日それを知識として脳に入ってきたから動揺してるけど何も変わっていないんだ。
むしろ、情報として知ってよかったよ。いい気になってもう大丈夫って思うより、現状を把握してくれた方が身体を労わらないとという意識が生まれるでしょう。
これでまた長生きできるよ。
そうだ。その通りだ。
情報が入ってきただけで何も特別変わったことが起きたわけではない。いい気にならず気を付けろとサインをもらったのだ。
そっかそっか。
これからは自分癒しを趣味に取り入れよっと。
強がりでもなんでもなく、そう思えた。