朝、冷蔵庫を覗く。
明け方3時過ぎに夫が階段を上がってきた。ドアを開け、ベッドに潜り込む。
「おはよう」
すかさず突っ込む。
「すんません。寝ちゃった」
「だろうな」
こういう時は大抵、食事の途中で寝こけての朝なので、食べ残したおかずがラップされて冷蔵庫の中にある。
ほら。やっぱり。
唐揚げの皿がまるまる手付かずで入っていた。
カレーの鍋を見る。二人分きっちり程度の少量しか作らなかったのにたっぷり残っている。
もしや、食べる前に寝てしまい、そのまま夜中の3時だったのかもしれない。昨夜は食べていないのか。
ちっとも腹が立たない。
検査の前に一晩絶食したと思えば、一食抜いたくらい、平気だろう。
息子は全部食べたようだし。
それに。
昨日は頭と目の奥が痛く、思考も回らず、フラフラするので夕飯は手を抜いた。
唐揚げだって冷凍しておいた豚こまと牛蒡の唐揚げをトースターであっためた。
カレーにおいては、ジャガイモ玉ねぎにんじんを小さく切って冷凍庫にあったひき肉と一緒にチンした物が冷蔵庫にあった。これは数日前にオムレツにしてもいいと思って作っておいた。それをそのまま鍋に入れ、水を入れ、2かけだけあったルーを入れた。
切ったトマト。冷凍ポテト。
喜ぶだろうと思って作ったものは何もない。とりあえず、これで今日のところは許せ。という内容だった。
なんだ、食べなかったのか。
じゃ、朝はカレーでいいや。
息子は今日から休暇で起きてくるのは昼過ぎだろう。
頑張っていないから、ちっとも腹が立たない。
一生懸命に頑張るっていうのは、考えものだな。自分が好きでやりたい時だけにしよう。
無性の愛は自分に注ぐ。
今日も私は頑張らない。