悲しみ

母の機嫌を無意識のうちにとっている自分が嫌だ。

嫌だけどそれをしないと穏やかに暮らせない。

家族ってそんなものなんだろうといいきかせる。

上手に振る舞う私はいつも実家をあざむいている。

姉への苛立ち。母への恐怖心。

心の一部、シャッターを下ろし半分の隙間から顔を覗かせている。

そういう関係。

そうする自分が嫌だけど、どうしてもそうなる。悲しい。

何度も努力が足りぬと試みたが全開にすると、じんわり傷つく。

愛し合っているのに。

ユーモアで乗り切ることも上手くなった。

私は心穏やかでいたい。穏やかさを選ぶ嘘臭さ。

しょうがない。

しょうがないのかなあ。

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