昨夜もWBCを観ていた。
チェコスロバキアの選手は、本業は野球選手ではない。
お医者さんや電気技師が集まって夜から練習してあのレベルってすごい。
副業というのか、それとも趣味というのか。
解説者がクラブチームという感じですかね、と言っていた。それが具体的にどういう組織なのかはわからないが、1日の大半を野球以外のことに使っているのは確かだろう。
どうなっているんだ、この人たちの身体は。などと思いながら眺めるが、あまりにも自分の貧弱なものと違いすぎて、劣等感すらも抱かない。
中野選手が失敗をした。
「かわいそうに」
息子が怪我をした選手の代わりに入って緊張しているんだと同情する。
「私は彼のお母さんが今頃どんな気持ちで画面眺めてるかと思うと」
そっちに気持ちが引っ張られる。
「いいんだぞ、気にするな。」
「この人、今この一瞬だけ、やらかした扱いになってるけど、そもそも日本代表になるようなレベルなんだぜ」
当たり前だけどうっかりしそうなことを息子が言った。
だよねぇ。
子供の頃からずっと野球優等生できた彼らもこの集団の中で、密かに劣等感を持つのだろうか。
いや、そんなメンタルではここまでこなかった。いいところは刺激をうけ、自分が引っ張られるような発想はしない。
そんな訓練もできているのだろうなあ。
メディアや世間があれこれ言う。監督やコーチからの評価もある。結果という数字もある。晒される。
それでも好きだから。野球をするんだ。
そんなことを考えながら画面を見ていると、すごく崇高な人達に見えてきた。
私の純粋に好きってなんだろう。
熱く語るものってなんだろう。