ギフト

たった1日だけど、勇気ある撤退を決断し、昨日休んだラジオ体操、今朝は行く。

目覚めて、頭が痛くない。身体を起こして眩暈もしない。立ち上がってまっすぐ歩ける。

生まれたての子鹿のようにそっとそっと歩いてみる。

自分を子鹿というあたり、図々しい。

昨夜、えいっと電気毛布をセットした。豪雪の中停電や車中で困っている人、そうでなくても節電をと呼びかけられているのに、電気で身体を温めて寝ようとすることに後ろめたさを感じていた。

しかし、申し訳ない。そういうふうにできている。やっぱり。

これを使えば私は体調を崩すことが減り、家庭も家族も平和。ちっぽけな痩せ我慢で大きな不調につながって病院の医療器具で大量の電力を使ってしまうことを思えばと、都合のいい理屈をつけた。

体が楽だ。心も解ける。30分で消える仕組みの毛布だが、一度あったまった身体は眠りも深い。

1日休んだ公園はいつもの通りだった。

熱を出して毒素が抜けたのか、プチリセットしたような軽さと新鮮さを感じる。

同じ家、同じ道、同じ体操の景色、単調な繰り返しがなぜか愛おしく気持ちがはしゃぐ。

いつもと同じ旦那がベッドで寝息を立てている。

愛おしいじゃねぇか。

遠いどこかに行かなくても、満ち足りていると感じる。

このへなちょこの体と脳の創りは、こんなふうに味わい深い瞬間を数多く味わえるよう、神様が用意してくれたものかもしれない。

生まれたての子鹿の気持ちになった朝。