だから余計なお世話なんだってば


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梅が咲いていてびっくりした。

雨上がりの公園。花の方も咲いてみたら周りはまだ眠っていて、世界はどんより寒い冬でびっくりしているかもしれない。

それでも凛と花びらを広げている様子が、完璧なゴーイングマイウェイのように思えてかっこいいなあと惹かれた。

 

今日はM1グランプリがある。

毎年息子や夫に「今日、M1だよ」と朝から言われても生返事でさほど興味を持たないが、今年は違う。

実のところ、数日前あたりからこの日のことを考えると心配でちょっと憂鬱で、でも楽しみで、落ち着かない。

なんたって大吉先生が審査員に復活するんですもの。

知的で真摯な姿勢と優しい心遣い、けれど鋭さと芸に対する厳しさを持ち合わせている大吉さんが、どんな感想を言うのか、その様子を画面で見るために、今夜は観る。

若手の芸人よりも、今の漫才をどう思うのか、自分の感覚と近いのか全く遠く離れた視点だと思い知るのか。

しかし同時に先生の心の負担を思うと、どれほどのプレッシャーで臨むのだろうと心が痛む。

息子が学生時代、課題で大企業の重役の前でプレゼンをするというのがあった。その日の朝だって「ほう、頑張りや」と他人事だったというのに、なぜか、会ったこともない人のことが心配で仕方がない。

先生の審査を鵜呑みにするほど私は信頼している。けれど、世間はどうだろう。数年間、先生がつけた点数が原因となり、わずか一点差で優勝を逃した芸人がいた。

それをSNSでは騒ぎ立てた。あれはおかしい、どう考えてもあれは満点のはずだった。大吉さえ満点にしていれば。

そんな言葉が飛び交い、彼自身もそれを読んだ。

ラジオでそのことに対しての見解を述べていたが、ああ、傷ついたんだなと感じ、悲しくなった。

それは当事者の間でも数年尾を引き、優勝を逃した芸人が別番組で大吉さんに面と向かって文句を言った。あれは納得できなかった、あなたのせいで我々はチャンスを逃しましたと、笑いに変えて言っていたのに対し、大真面目に謝罪する様子がこれまた私の胸を痛める。

審査員のバランスをとるために、もっといろんな事務所や芸風の人を入れた方がいいと身を引いた、そう言っていたが、私は勝手に「原因はあれだ」と思っている。

冷静になってみれば福岡で散々苦労して、東京に出てきてからもきっとたくさんの修羅場を乗り越えてここまで来た人だ。朝の番組の司会だって、最初はいろんな声が聞こえてきただろう。周囲からの視線なんてうまく交わし自分を貫くことなんて、もう朝飯前の域になっているのかもしれない。何より、時が経ち、立場も存在の重さも変わっている。周囲も本人も同じままではない。

冬の雨上がりの寒い朝、迷いなく咲いた梅の花

覚悟を決めて引き受けたという大吉さん。

かっこいい。