おかえりドトール

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まさかっ!?

と気がついたのは7月の下旬だった。

閉店したドトールのビルの上方にグランドオープンの看板を見つけた。

いやいやいや。早合点してがっかりするのは避けたい。

でもアルバイトの募集のポスターには確かにドトールと表記されている。

楽しみをポケットにしまい込む気分でパチリと保存した。

神様っているんだなあ。。。

頑張っているといいことが降ってくる。

この店舗が閉店する以前は週に2回は確実に立ち寄った。

そこで本を読んだりメモを書いたりした。

一番精神的に辛かった時期、私はここで自分と向き合った。

家族以外の他人の生活の一部がここにはある。

1日のうちの切り取った一部がある。

 

自分の考えがいかに小さく偏っているか、世の中には当たり前だがたくさんの「価値観と常識」があり、生活があり、私という人間はその中の一部に過ぎないと来店するたび、感じとった。

あの頃は現実と家族から逃げるように通った。

 

そして、今日。

カレンダーに書き込んで楽しみにしていたリニューアルオープン。

午前中のうちにハンバーグとスープを作り、午後、まったり長居して過ごすつもりでやってきた。

店の作りは大きくは変わっていなかったが、コロナを意識した作りになっている。

奥には半個室のように仕切られた場所もある。きっとここで仕事や受験勉強をしてくださいということなのだろう。

懐かしい。

コーヒーを頼み、席に着く。

盛り上がった割には、意外にも「ふむ」という感じだ。

居場所のなかった私はもういない。

ここが拠り所の私はもういないのだと気がつく。

コーヒを飲み終わると店を出た。

それだけで十分満たされた。

 

クールなことを言ってはみたが、やっぱりこれからまた、いつでも息を抜ける場所が近所にキープされたのは心がはずむ。

 

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