堂々と

高校からの友達で私としては親友のつもりでいたが、どうも近頃、あちらはそれほど私に対して思い入れはないのかもと感じる、微妙な関係の人がいる。

数年前から年賀状も手描き文字が消え、お誘いもなくなり、たまに連絡をいれると必要最低限のコメントが返ってくるようになった。

忙しいのかな。タイミング悪かったのかな。

はじめはそれほど気にしてもいなかったが、そんなことが続くとうっすらと浮かんでくる。

距離を置かれている?

深追いすると自分が傷を追いそうなので放っておいた。

長期入院をしたあと、鬱になって自分のからに閉じこもったこともそうだが、なにより原因として考えられるのは、摂食障害になりランチを一緒にと誘われてもうまくつきあえなかったこと。

彼女に障害のことは話していない。壁をつくったのはこっちのほうかもしれない。

食事を一緒にできないから、お芝居を観に行こう、絵を観に行こうと言われても不自然な断り方をする。

お茶しておしゃべりならできるのになあ。

彼女に会うことは楽しみなのになあ。

心の中を晒さないでのらりくらりとやっているうちに、コロナがはじまりますます私たちの距離は開いた。

そんなことまったく関係なく、続いている友人も数人いるから、それだけではなく、タイミングと環境と互いの心境の変化など理由はそんな単純なものじゃないかもしれないが、どうしても自分は彼女に切られたのではと考えてしまう。

もうあの頃の二人にはなれないのかもしれない。

今日は彼女の誕生日である。

15歳で知り合った私たち。彼女は54歳になる。

今年もお祝いに花を贈った。

そして今朝ラインを送る。

昼過ぎ、返信がきた。ラインありがとう。コロナがおさまったらあおうね。

うれしくなってつい、電話をその場でかけると、今出先だからと返信がきた。

あ、ごめんね。またね。

・・・うーむ。

それっきり連絡は来ない。

 

こんなとき。自分がみじめになりそうになる。

摂食障害のせいで友達に見限られた私。ダメ人間。

 

本当にそうだろうか。

今の私が私に言う。

摂食障害になるにはそれなりの、そうならざるを得なかった理由があったはず。

抱えている内科系の病気も虚弱も抱えながら、苦しんでここまで生きてきた。

なにを恥じるのさ。

一生懸命生きてきたじゃない。

 

友情が不安定になったのは残念だけどそれはそれ。

こからも、このまま、自分のできる範囲で穏やかに進んでいけばいい。

 

みんな一生懸命生きている。

それぞれのなにかを抱えながら。

彼女の事情。わたしの事情。

どちらにも愛を。