明日はクリニックの予約が入っている。
クリニック。つまり摂食障害と向き合うためのお医者さん。
早くも二回目からもう意欲が落ちている。初回のときに感じたあの手応えの違和感がなんとなくそうさせる。
診療中、先生がご著書をそれとなく机に置かれパラパラめくって見せ、帰りの会計の女性から「よろしければいかがですか」と勧められたのもちょっとがっかりだった。
構え過ぎて、過敏に反応したからそう感じただけで、本当に言葉通り、「よかったらどう?」ということだったのかもしれない。
事前にKindleで購入して読んでいたので断った。
本の内容は先生のこれまでの治療の経験ケースをいくつか語るもので、どちらかといえばこれから医者になる人や、摂食障害の子供を持つ親がどんな治療をするのかとこの病院と先生を知るために読むものだった。
私が知りたいのはそこじゃない。
私自身かなにを抱え、なにを恐れ、なぜこんな偏食にしがみつくのか。その深層心理とそこから抜け出すための勇気がほしい。それにはどう考えればいいのか。どう挑戦したらいいのか。
そもそも私は異常なのか。
せっかくここ最近平凡で凪のような日常を過ごしているのに。
いたずらにほじくり返す意味はあるのか。
私は自分を変える必要があるのか。
辛く苦しかった修行のような時期は抜けた。
母への葛藤も気にならなくなった。
姉と母二人と、私は深いところでずれている気がする。
いやもしかしたらものすごく深く結びついているから息苦しいのか。
明日予約しているところは、それに対処するところではなかった。もっと現在進行形の一番苦しいときに駆け込む場所だった。
今の私は苦しくないけど不自由。
でも完璧な私ってなに?
体も心もあちこち傷と障害と抱えながらみんな生きてる。
わたしだけじゃない。
究極、私がこれでいいやって思っちゃったらそれでいいんだろうし。
意欲が湧かない。
約束したのだから明日は行こう。
明日、最後にするかもしれない。
明日は明日、その時また考えよう。