心境の変化

昨日の夕食後。

「ドーナツ、食べていいよ」

「あ、ありがと」

以前の私ならまあ食べたくなったら食べるでしょと、そっとしまった。

しかし、心の中はせっかく作ったのに、喜ぶと思ったのに、と残念でならない。食べればいいのに、食べないのかな、食べろよ。

そしてなーんか面白くない。この手のモヤモヤは形を変えてとんでもないところで出てくる。

お風呂の蓋が開けっぱなしとか、使いかけがあるのに新しいワサビのチューブを開けたとか、どうでもいいことをきっかけに不機嫌になる。

不機嫌の理由は風呂蓋でもワサビのチューブでもないのに。

もうこういっためんどくさい自分はやめよう。

そうさ、私は大人気ないのさ。せっかく作ったドーナツに見向きもしなかったことがつまんないんだ、喜ばせて得意になりたいんだよ。

「あ、これ美味しい、給食のやつだ。僕これ好きなんだよねぇ」

気のいい夫は豚白菜の鍋を食べた後だと言うのに頬張った。

「お砂糖だけのときな粉のと出たけど、きな粉の方が人気だったよね」

「そう、人気でこれが出ると残ったやつ食べたくでみんな並んだ」

「あとミルメーク

 

ツーンと、さして気にしてないふりをして翌朝出すのがこれまでの私だったが、それじゃこんなおしゃべりも生まれない。

それが正しいか、迷惑じゃないか、我儘じゃないかと考えて行動してたけど。

こっちの方がいいかもしれない。

我儘で理不尽で威張りんぼの私。

 

こんな些細なことでご機嫌になるんだなあ。

単純。