朝のテレビ番組で骨格から似合う洋服のタイプがあるという特集をしていた。
視聴者からの質問に骨格診断の先生が答えている。朝食をとりながら息子が首を前に出し興味深く眺めていた。
へえ。男子でもこういうのは気になるのか。
ストレート、ウェーブ、ナチュラル。
「自分がどれか分からない時はたっぷりしたチュニックを着て遠目から鏡に映してみてください。腰回りがわからずストンと落ちるようならストレート、服に着られちゃってるようにぶかっとしていたらウェーブ、まあなんとかそれなりに着れちゃってるなってなってたらナチュラルです」
自分がどれに相当するのか迷ったら、そうやって判断するといいと説明している。
「お母さんは何着ても似合っちゃうからなあ」
「おい」
スウェット女はコートさえ羽織ればなんとかなる。これからのシーズン、重視するのはとにかくどれだけ暖かいか、それのみである。
「みんな色々大変だね」
「これにイエベとかブルベとかあるんだろ」
肌の色味で似合う色が違うという、また別の診断方法のことを言っているのだ。黄色みがたったイエローベース、青みがかったブルーベース。
「イエベの夏とか、ブルベの北とか、もうわけわからん」
「私は家がいいベェのイエベ」
「おい」
会話はそこで途絶えた。