もったいないから

久しぶりに、本当に久しぶりに夫と息子揃っていない。

揃っていない挙句、揃って夕飯が方や不要、方や「ごめんねぇ、やっぱり9時過ぎちゃう」。

不要なのは息子であって、遅くなると気の毒がってくれるのは夫である。

なんのなんの。この予定を知った先週からカウントダウンで待ち構えていた。

揃って出社はたびたびあるが、片方が夕飯要らぬと。しかもそれが息子だと。

これが夫の夕飯が要らなくて、息子がいつも通りだとすると事情が変わる。

用意するのが夫だけというのが、好ましい。おじさんは冷凍してある餃子と豆腐とお揚げと野菜で一人鍋にするととても喜ぶ。

本日、ほぼ休業なのだ。

たっぷり夜まである自由時間をどう使おうかとあれこれ計画を立てたが、家から出ることがもったいない。

せっかく一人なんだもの。

誰にも自分の時間を遮られず、思いつくまま、ふらふらと過ごせることって、贅沢だ。

日当たりのいい2階の寝室には夫もいない。寝転んで本を読んでもいい。そこに運んでお昼食べてもいいなあ。

夕方の隠れ家喫茶店で美味しいコーヒーを飲むのもいいなあ。

帰ってくるってわかっているから愛おしいこの時間。

やっぱり今日は張り切らず、家にいよう。

静かに、静かに。だらだらと。もったいないから家にいよう。