昨夜大きな地震があった時、私は呑気にもう眠っていました。
揺れてるなぁ。
あれ、おっきいぞ。あれ、これ、マジなやつかも。
それでも起き上がらずじっと様子をみているとやがておさまりました。
家の中の動きはない。
誰か「大丈夫か?」とすっ飛んでくるかと思いきや、そんなこと、なかった。
そういう私本人も「ま、大丈夫でしょ」と二人の様子を見に行こうとはしない。
数分おいて、怖がりの息子が「大丈夫か?」ときた。やっぱり嬉しい。
迷ったが隣の実家の様子を見に行く。
姉がいるはずだから「お姉さんがいるんだからでしゃばるな」と怒られるかもしれない。
・・・でも、姉も強がるけど結構怖がりだし。女二人の家だし。大丈夫だろうけど、賑やかしに顔を出してこよう。
「なにしにきたの?」
「おお、きたか」
母は来なくていいのにと迷惑がり、姉はちょっと喜んでいるように見えた。
見えただけで本当のところはわからない。
やっぱりきてよかった。向こうであれこれ様子を想像して「多分大丈夫だろう」と思っているより私自身が落ち着いた。
家に戻る。
「早くお風呂にお入りよ」
夫に声をかけ、ベッドに潜り込んだ。
「おい」
息子が顔を出す。
「水道管が破裂したってよ」
近所らしい。
「・・・大丈夫よ」
「水、あるのかよ」
「あるある、予備のとき用のがある。でも多分、大丈夫よ、お休み」
慌てない母親に首を傾げ「大丈夫なのかよ」と自分の部屋に帰っていった。
一夜明け、テレビのニュースではいつも行くスーパーの前の道に水が溢れかえっている映像が何度も映る。
無事だったのは本当は、偶然のことだったのかもしれない。
平和な朝に感謝しています。