いい日だった

都議会選挙の期日前投票に夫と行った。

遅く起きてきた息子に「カレーあっためて食べといて」と昨夜の鍋を指す。

「りょ。これだけ?」

「自分で目玉焼きを焼いて添えてくれても構わんぞ」

「いや、それは遠慮しておこう。できるがな。目玉焼きくらい」

否。

車の中でどうでもいい、本当にどうでもいい話をする。

コロナで飲み会自粛の生活は東京に出てきて一人暮らしを始めたばかりの新入生や新入社員の若者にはキツいだろうねえ、友達だってなかなかできないだろうしねぇ、実家にも帰れないし。

俺たちの頃はよく集まって飲んでたもんなあ。

 

選挙は誰も思うことは一緒なようで、結構賑わっていた。当日の方が人出は少ないかもしれない。

せっかく車で来たからと、近くの業務用スーパーに寄ってもらう。

念願の。

野菜が安い。レタスが90円、豚肉も、鶏肉も、強力粉、小麦粉、お酢、ここぞとばかりにカゴに入れる。夫は黙ってそれを持ちついてくる。

冷凍食品がたくさん、面白そうなものがある。冷凍みかん、冷凍和菓子。しかし先日の冷凍庫パンパン事件が脳裏をよぎり、今日は諦めた。

金曜日に生協が来てすでにぎっしりしている。それに今から買う肉類は小分け冷凍するのだ。

それでもゴソっとそこだけ減っている業務用コロッケが気になる。

この減り具合、きっと人気商品なんだろう。

それだけ追加した。

帰宅してからコロッケを山のように揚げ、おやつ兼昼に出した。

揚げたてを家族がすぐその場で食べることは意外と少ない。

うまいうまいと食べる二人に冷凍を揚げただけなのに得意になる。

それから息子は部屋に、夫はテレビを、私はシカゴを、それぞれ好きに過ごす。

それだけ。

それだけの日曜日。

それでも久しぶりに3人交わる日曜日。

地味に嬉しい。