「本末転倒系もったいながり」であるということは先日書いた。
そのような私でも、さすがにこれはダメだと観念したものがある。
フライパンと鍋である。
鍋を買ったそのおまけとしてついてきた。
フッ素加工のもので、使い勝手が良く、購入した鍋よりも使用頻度は高かった。
しかしそれも3年もすると、加工してあったフッ素も剥がれてくる。
美しく仕上がった餃子も目玉焼きも皿に移す際に無惨な姿になり、野菜炒めも肉がへばりつく。
そうなってくると僅かに残っているフッ素もやむなく、ゴシゴシ洗う。
とうとう、表面のサラッっとした手触りもざらざらしてきた。
よく見ると、めくれたフッ素が毛羽立っている。
いくらなんでもこれは体によくないんじゃないか。料理をしながら剥がれ落ちたものが微量でも口に入る可能性がある。
念のため鍋を確認すると、そっちも毛羽立っている。
捨てよう。
ちょうどAmazonがセールをしていたので、オーブンにも入れらるというものをセットで購入した。
古いものはどうやって捨てたらいいんだろうと、区のホームページを調べる。金属類は第三金曜日。それまでビニールに入れて裏口に置いておこう。
ところが。
そこまで調べ、新しい鍋セットも届き準備万端になっていた昨日、朝のテレビ番組でとんでもないことを言っているではないか。
「フッ素加工のフライパンのフッ素は剥がれてしまっても人体には影響なないそうです」
なんですと。
フライパン特集をしていた番組ではたくさんの素材のものを詳しく紹介していた。
その中でフッ素加工の特性を説明していた。
強火でガンガン使ったのがいけなかったようで、フッ素のものは中火から弱火で使用するのが長持ちさせるコツなのだそうだ。
そして最後にこの情報を付け加えたのである。
もし、剥がれたフライパンを持っていても捨てるこたぁないですよという・・・。
毒性がないのなら、まだまだ使えるじゃないか。
オーブンにそのまま入れられるフライパンが楽しみでレシピの検索もしていたが急に「まあ待て」となった。
腐るものでもなし、もうちょっとしてからゆっくり落ち着いてから、おろそう。
今朝も弱火でくっつかないホイルを引いたフライパンの上で目玉焼きとウィンナーが加熱されている。
玄関には未開封の鍋とフライパンを入れた段ボールがそのまま置かれている。