薬のおかげで12時半、2時半、4時半、6時と目が覚めトイレに行く。
だいぶ慣れたが、やはり万年寝不足は辛い。
しかし。こんな生活に私を助ける仲間ができた。
朝4時半に目覚め、手洗いのついでに洗濯機を仕掛ける。
次の6時半に、ちょうどいいタイミングで洗いあがっているようタイマーをセットする。
こうしておくと起床と同時に洗濯物を干すことができ、うまいこといくと、のそのそ後から起きてきた夫に「ちょっとこれベランダに引っ掛けてきて」と頼める。
水を吸った重い衣服を持って階段を上がらずとも、洗濯、一丁あがり。
これはいいシステムだと自己満足していた。
そのうちに、洗濯を仕掛けるだけではもの足りなくなり、朝、すぐコーヒーを飲めるようにお湯を沸かすこともやりはじめる。
転んでもただじゃ起きるものか。
そこから派生し、ついには味噌汁を作り、冷蔵庫からきんぴらやかぼちゃの煮浸し、納豆などを取り出し小皿に乗せ、それぞれのお盆にお椀とお茶碗と箸置きをセットするようになった。トマトなどもこのとき切ってしまう。
ここでの大事なポイントは、あくまで睡眠中にやむを得ず起きたついでなので、シャッターは開けないこと。
電気もなるべく煌々と付けず、換気扇の弱いオレンジの灯りのもと、行うのだ。
そして味噌汁以外の料理はしない。冷蔵庫にある惣菜を並べる程度にとどめる。
寝ぼけた頭で寝巻き姿のまま、暗い台所でゴソゴソやり終えたらまたベッドに戻るのである。
そこから6時半まで、もう一眠りできる時もあれば、寝付けない時もあるが、とにかくもう一度潜り込んだ布団の中で、ラジオを聴きながら目を閉じる。
次第に窓の外が明るくなり、鳥が鳴き出す。トイレに行きたくなってまた起き上がるとき、ここで起床となる。
カーテンを開け、ベッドを整え、着替え、下に降りていく。
このとき初めて一階のシャッターをあけるのだ。
するとどうでしょう。
明るい光とともにカウンターに何かが並んでいるのが見える。
なんと朝ごはんの用意ができているではありませんか。
鍋には味噌汁が、それぞれのお盆には小さな惣菜が、箸まで並び、あとは卵でも焼けばいいだけになっている。
一体誰が・・ああ、そうだわ、きっとこれは小人さんの仕業ね。
小人さん達が私の寝ている間にやってくれたに違いないわ。
数時間前に自分でやったことも、寝ぼけた頭で朦朧としながらやったので、そう考えると本当にそんな気がしてくるから楽しい。
ふふふふ。
私の小さな仲間達。