本日、区役所の人が新設ゴミ置き場の下見に来る。
言い出しっぺのお向かいさんが、昨日、やってきた。
「新しいゴミ置き場が家の前になるお宅はこの件、ご承知なんですかって言われたからハイって言ったんだけど、念のため、立ち会いもしてもらうかもしれないっていうから。その時は声かけるから」
じゃあ、9時になったら私も出て行った方がいいですかと聞くと「いい、いい、こっちでやるから、呼べって言われたら声かけるから」と笑っていた。
「お母様にもよろしくお伝えしてね」
と残し帰って行った。念願のゴミ置き場分離が実現できるとご機嫌だった。
母に今聞いたばかりの内容を伝えにいかねばならない。
・・・これは長くなるな。
風呂に入り、夕飯の支度を整え、出向いた。
「今度はゴミ袋じゃなくてポリバケツを各自出すんだって」
母の不満は再燃する。
「めんどくさくなるわね。引っ込めなくちゃならないんでしょ、バケツ」
よっぽど、じゃあお母さんチのも私が一緒にやっておくよと言おうかと思ったが、自分もいつしんどくなって出来なくなるかわからない。
迂闊にいい加減なことを言うのは控えた。
両脇にゴミ置き場なんて、そうは言うけど結構ポリバケツが並ぶと汚らしいわよと、相変わらず文句が止まらない。
なんだかこっちが責められているような気になってくる。
「まあさ、こういう命に関係のないことは、まあいっかでスルーすることにしてるのよ、ね」
息子や夫が病気になったとして、この薬が効くかどうか、手術が成功するか、後遺症はどうだろうとか、そんな心配をする代わりにコレでどう?と神様が持ってきた案件だと思えば私は、大喜びでそれで手を打つ。
家の前のゴミ置き場なんてどうってことない。
そんなつもりで口にしたのだが、
「私は嫌なのっ」
睨まれシュンとする。なんだよう。そもそも一番初めに自分が聞いた時何も言えず「よろしくお願いします」なんて言って帰ってきたくせに。
文句を言うなら直接言いに行ってくれよぅ。
なんとなく怒られた気分を引きずり家に戻った。
夕飯時、ついそれを聞いてもらいたくて息子に話した。
「ゴミ置き場がさ、今度別れてうちの門の脇と前のところと、両脇になるんだけどね」
ふむふむと、相槌がくると思いきやここでもストップがかかった。
「えっ、なにそれ。なんで?誰が決めたの?なんでそうなるんだよ」
お前はゴミ出しすらしてないくせに、偉そうに・・。
「それでいいって言っちゃったの?」
語気荒く睨まれた。
しゅるるるるるるる・・・。
だからなんで私が怒られるんだよぅ。
「大丈夫よ、小まめに掃除すればいいんでしょ、そんな汚らしくならないって」
ダメだダメだダメだ、撤収。この話、撤収〜。