ダメな日

ああっうっ。

今日もなにもせず日が暮れてゆく。

朝から怠くて、渋々洗濯をし、意味もなくテレビを付けっぱなしで朝食後のテーブルに座ったまま、TwitterYouTubeを流し見してたら11時。

読みかけの本を読み始めたところで夫が降りてきた。

「なんか食べるものあるかね」

 

クックパッドに載ってた、ホットケーキミックスとヨーグルトを同量混ぜた生地に、残り物のドライカレーとミートソースをそれぞれ乗っけてチーズをかけ乗て焼いた。

「置いておくからそれぞれ好きな時、食べてね」

お通じが今一つ、すっきりしない。口角が痛い。お腹が張ってる。

なんにもやる気がしない。

「あなたと同じで、便秘じゃないんだけど、スッキリしないわ。お腹が張って気持ち悪い」

先日、似たようなことを言ってた息子に言うと

「僕、もう解決したよ」

と晴れやかに答えた。

「なんでだ、あんだけ一日中、ゴロゴロして動かないくせに」

「失礼なことを言うな、頭脳を動かしてんだ、朝から晩までどこに花を配置するかとか、忙しいんだぞ」

彼も御多分にもれず、アツモリ、こと「集まれどうつぶの森」に今、ハマっている。

「いくらだらだらしてるって言っても、階段登って洗濯物干したり、台所に立ったり、私の方がまだ少しは活動しているはずなのに、なぜお腹が張るんだろ」

「母さんもやればアツモリ、やってる間は厄介なこと忘れられるぞ」

「いくらするの?」

「そんなにしないよ、7千円ちょっと。あ、母さんの場合は本体から買わないとダメだ」

「本体はいくら?」

「3万いくらだったかな、まあざっくり4万円弱ってとこ」

やってみたい気もするが、のめり込めなかかった時の損失を考えると、踏み込めない。

 

冷凍庫から出した鶏肉で唐揚げを作り、冬瓜を煮た。

おかゆと、冬瓜、鮭とお煎餅でお昼をすませ、YouTubeで山崎育三郎さんの動画を見つけてうっとりする。

5時の鐘が鳴った。

ああっ、もう今日はいいや。

さっきまで、昨日も一日中外に出なかったから、夕方になったらちょっと歩いてこようと思っていたのに。

「のんびりしとるか?」

二階に上がっていた息子が、再度、お茶を飲みに降りてきた。

「もう、ダメ。ずっとぐうたらで終わってしまった・・何にもしとらん」

「ぐうたらしろ。有能トンちゃんである必要はない」

・・・・・。

なんだか、すごく安心する。

有能である必要は、ない。

何度も何度も繰り返す。

有能である必要、ないんだ。