昨日は頭痛でまいった。
頭の中心がズンと何か塊が入ったかのように重い。
重いなあと感じていたのが、あ、これ、頭痛か?と気づくのが遅かった。数日前からやたら頭がどんよりしていたが、ズキズキ痛む感じではなかったから気合の問題だと思っていたが、気持ち悪く食欲が落ちてきたので、これはおかしいとなったのだ。
頭痛薬を飲んでしばらくすると、スッと消える。
おお。
夫に背中に湿布を貼ってもらう。
恥じらいもなにもあったもんじゃない。
タートルネックのセーターの首だけ出して、肩までまくり、ベローンとババシャツ剥き出しで
「ちょっと、ここ、貼ってくれぇ」
と背中を向ける。
「ここ。ここを外さず覆ってね」
重苦しい頭で苦しみながら「この人がいてよかった」と妙なことを考えた。
夫との生活が辛くて離婚したいとまで思い詰めたこともあったが、あの時別れていたら、こうして湿布を貼ってもらうこともなかったろう。不器用な私はうまく貼れず四苦八苦して、もういいやと具合の悪いまま布団に潜り込み、ひたすら症状が良くなるのを待っていたはずだ。
「どこ?ここ?ここ?」
「違うっ。ここ!」
ありがてえと、謙虚な心とは裏腹に、的外れのところに貼ろうとするのを偉そうに指示する。
福山雅治のようにかっこいい旦那様じゃなくてよかった。そんな人だったらババシャツベロンなんて出来ない。
「はい、終わり」
貼ったところを上からスリスリ押し撫で最後にポンポンと叩いて、また新聞を読み始めた。
湿布を貼る。私が母に頼まれると、「ああ今具合が悪いんだな」→「かわいいそうに」→「できるだけ助けてやろう」→「何かしてやれることないかな」となる。
夫は、湿布を貼ってと頼まれる→貼ってやる→以上、終わり。
昔はこのさっぱりさ加減が物足りなく、大事にされていないようで寂しく、それが積もり積もると腹をたてた。
自分の問題を共有してくれと甘ったれていたと今思うと恥ずかしい。
自分の機嫌も体調も自分で引き受ける。
助けてもらいながら。
今日も頭痛薬を飲み、背中に大きな湿布を貼りまくり、やる気が湧いてくるのをひたすら待つ。
昨日よりだいぶ楽になった。
ブログを書きたくなるまで気力が戻ってきた。
気力。気力のあるなしが生活の質を大きく変えるんだな。
病は気から。
豊かな生活も気から。
ただ今、気力生産温存中。