小学校のなんの授業だったか覚えてないが、授業中に息苦しくなってきた。
何かの課題をやっているときで教室は静かで、みんな机に向かっていた。
気のせいかもしれない程度だったのがだんだん強く激しくなり、もうこれは先生に言いにいっても大袈裟じゃないだろうというところまできたとき、私はガタっと椅子を引き席を立った。
その音に一斉に顔を上げて見る子たち。先生もこちらをみている。
机と机の間を進む。
あの、なんだか息が苦しいんです。
先生は私の顔をじっと覗いて、真面目な顔で尋ねた。
トンちゃん、息、止めてなかった?
あ。。。
集中して何かをするとき、線を引くとき、習字を書くとき、息を吸って止めてやる癖があった。
その息継ぎを忘れて夢中になって課題をやっていたものだから酸欠になったのだ。
馬鹿である。
大人になった今でもときどき、なんかしんどいなあと思うとき、呼吸が浅い。
ふぅーっと吐ききって、ぐいーんと吸う。
なんだか細胞が膨らんでのびのびする。
ちょっと元気が入ってくる。