年賀状を書いた。
日曜に依頼したら月曜発送、昨日、もう届いた。
宛先も自分の住所氏名も挨拶文も干支のイラストもすべて入っている。
あっけないほど便利で少しきまり悪い。
子供の頃は一大イベントだった。一枚一枚、宛名からなにから手書きで何日もかけてクラスメートや部活の友達、知り合いという知り合いに書いた。
今はもう、本当に繋がっていたい人だけ。三十人。
それぞれに短く一言、書いていく。
母の宛名のものの番になった。
隣に住んでいるのに毎年、書いている。ギクシャクしていた頃、それを誤魔化すかのように当たり障りのない言葉を。それ以前はやたら陽気でいい子な文面を。
いつもちょっと考えてしまう。心を見透かされているようで構えてしまう。
「存在してくれてありがとう!産んでくれてありがとう!」
するっと出てきた。それがポンと浮かんだ。そのまま書いた。
またバカなこと言ってと苦笑されるかも。でも、いい。
そんなフレーズがなんの引っかかりもなく出てきたことが嬉しかった。
なにか、私の中で明けつつあるのだ。
明けそうだ、わたし。