ピーカンの朝

朝、どうだろうと恐る恐る立ち上がる。

大丈夫だ。

気分もいい。

外に出る。昨日、本当にこれ止むのかよと思っていた雨も予報通りあがり、予報通りのピーカンの晴れ。

気分は弾む。

昨日は一日使い物にならなかった。目眩と頭痛と足に力が入らないのと、気力もないのとで、落ち込んでいきそうな気持ちをなんとか転がし転がし、時間の中を通過した。

こんな日は何をしたかじゃなくて、何事もなく過ごすに限る。

もし明日、雨が止まなかったとしても、大丈夫。止まない雨はない。

今日はやり過ごす日。

ゴミのポリバケツを取り込むだけであとは一歩も外に出なかった。

 

季節や天気が違うだけで見える景色も違って見えますね。

ラジオのパーソナリティが朝の番組で言った。

そう、そういうことなんだよなあ。私がぼんやり感じることをピタッと表現する。

いつも言葉をこねくり回して、それでもうまく伝えきれない自分がおかしくなって歩きながら笑う。

昨日はこの世に自分だけが取り残されたような焦りを鎮めていた。

 

自分が何者か。

何を残し、何の意義があり、なんの役に立ち、務めは何か。

喜ばれる存在なのか。

こんな感じで生きてっていいのか。

何か大事なことを忘れちゃいないか。

 

漠然とまとわりついてくる事柄も昨日はそれどころじゃなかった。

ラジオを聴きながら、朝、散歩をして笑う。

笑う。

笑えた。

 

笑おう。もっともっと笑おう。

なんでも笑っちゃおう。

笑うといい気分になる。希望が湧く。

笑うと見える世界も違ってくる。

 

そんな朝。