立派におなりんなりしゃって!
誇らしげに得意げに咲き始めた
春は来たんだね
もう春なんだね
そして
雑草たちとの共存がはじまる
母は「うちの庭にそぐわないものは消えてもらいましょう」と、雑草をどんどん抜けという。
そういいながら、「あらかわいい」と偶然咲いていた野すみれを、「これは雑草じゃない」とより分け残す。
「なんだか心が痛むよ。雑草を抜くのは。仲間を見限るようでさ」
そういうと母はふふんと笑った。
迷惑がられて切り捨てられるクローバーもオオイヌフグリもぺんぺん草も、子供の頃のなつかしい思い出につながる。
仲良く遊んだ友達。
「いいのよ、少しくらい。うちの庭は草原みたいにしておくの」
嘯きながらもやっぱり私も引っこ抜く。
ごめんよ。
たくましくまた生えてくるのだぞ。