この設定のこの世界がいい

 

昨日、買い物帰りに突然ふと思った。

ああ、私、この人いいなあと思う人たくさんいるけど、その人と入れ替わらせてあげるよと言われても断るなあ。

綺麗な女優さん。頭のいい女性。作家さん。スタイル抜群の人。おしゃれにセンスのいい空間で暮らす人。優秀な夫と子供がいて料理も上手な主婦。ユーモアセンス抜群の人。いつも明るく元気な人。

雑誌やテレビ、インターネットで見かけるたくさんの素敵な人たち。

実際の友人知人。

自分と照らし合わせて落ち込む時もある。

でもじゃあ、今からあなた、その人にしてあげますよと言われたら。

やっぱ自分がいい。

いいなあと羨ましくなったり憧れるのは、その人のその部分だけ。

スタイルのいいボディのとこだけ。聡明な頭脳と行動力のところだけ。豊かな発想力と才能の部分。

ちらっと垣間見たその人の一部。

その人の抱える苦しみも、厄介なことも知らない。そっとしている努力。

 

やっぱり私は私の人生がいい。

この家族、この環境、この設定。

適度に悩んで適度に泣いたり傷ついたり。

それでも私の人生じゃなくちゃ感じられない喜びと安心感。

そして私のテンポ。

これから先もこのドラマの中で生きていきたい。

脚本家兼主役を演じる私が言う。

いよいよこれから面白くなっていくところだよ。