愛するということ

愛するってどういうことって考える。

愛って。

息子のことを愛しているというのはピンとこない。そんな軽い言葉で表現したくない。愛なんだけど。

彼のことは批判するとかジャッジするとか、そもそもそういう視点で見ていない。

めんどくさいなあとか、おいおい勘弁しておくれよと思うことはあってもそれは批判ではないから改善を求めない。

改善を求めないってことが愛なのか。

夫に対しても今はもう改善を求めていない。

腹を立てて、怒っているんだぞと態度で表したりもするが、それも改善させようとは思っているわけでもなく、どうせ変わらないんだからこっちも怒りは表現しておこうというような、半分お遊び。

私はずっと改善を求められてきた。

母に、もっとこうだったらいいのに、もっとこうしなさい、と言われてきた。

それに対して「うるさい」と言えば「教えてあげてるんでしょ」と怒られる。

それでもうるさいと羽付けると「頑固な人」と言われた。

頑固で気が強いと、家族に言いふらされていくうちにそれは自分の欠点なんだなと思うようになって、自分を引っ込めるようになっていった。

母の名誉のためにいうが、母は私を愛していたんだと思う。あれこれ手を加えて万人に受ける、好まれやすい女性に育てようと一生懸命だったのだ。

歯向かう次女は、姉に比べて扱いづらい子供だったろう。

あるときから自分を疑うようになった。

もしかして、私って本当にダメな人間なの?

ぐらつき始めて自信をなくして世間受けする人間になろうとした気がする。

もう一度、今からでも自分をしっかり愛することにした。

息子へと同じように、自分を見つめる。

ジャッジも疑いも何もせずに、自分を眺めながら生きる。

面白い子だねえと自分のことを可愛がってやりたい。

これからは。