死ぬまで途中

ずいぶん、自分自身を好きになれたが、それでも時々ぐらつきそうになる。

思いがけない瞬間に、それはやってきて、私を揺さぶる。

素敵な誰かを見かけ、つい「私って・・」とガックリしたとき。

母があっけらかんという言葉に傷ついたとき。

それは自分でこれでいいと思ってズンズン進んでいるところに転がっていた石ころみたい。

呑気に歩いていた私はつまずきそうになっておっとっとと避けるけど、バランスを崩してどこかぶつけてしまう。

転んで立ち上がって、足についた泥や落ち葉をパンパンとはらってしばらくぼんやりする。

そして、ま、いっか、私はこのままでと、また歩き出す。

これからもずっとそうなのだ。きっと。

いつも途中。

いい方向に向かっている途中。

転び方が上手になって、転びそうになったら踏ん張れるようになって。

何歳になってもきっとぐらついたり、ずっこけるんだ。私は。

でもそれで正解。それでいいんだ。

いい方向に向かっている途中なんだから。

今、この瞬間も、この瞬間も、この瞬間も。

ちょっとずつちょっとずつ、いい方向に向かっている。

途中の連続の中にいるんだ。

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