友人がブログで愛犬の死を伝えていた。
40代の彼女たちには子供はいなく、幼犬の頃から我が子同様に愛してきた。突然の病で三週間の看護の末、あっという間に旅だったのだそうだ。
どれほどの悲しみだろう。
安っぽい言葉で自分が満足するような慰めを言っても、そんなの何にもならない。
こんなときどう、寄り添ったらいいのだろう。
ラインを送った。
ブログ読んだよ。大丈夫かい。ゆっくり元気になってね。
それしか言葉が思いつかない。
それでもいてもたってもいられず、花を送ることにした。
お店の人に趣旨を伝え、あまり仰々しくなく、それでいてふんわり優しい気持ちになれるものをと頼んだ。
「本当に個人個人様、違っていて、人間と同じように49日前は白のみでバラを入れないものをと、おっしゃる方もいらっしゃいます」
迷っていると
「お悲しみは人間のと同じかと思いますが、それだとあまりに華やかさに欠けて元気付けるにはさみしいかなと・・」
と加えてれた。
彼女はどうだろうか。バラが入っている、色がついていると癇に障るだろうか。
初めてのことで戸惑う。
それでも彼女の心が少しでも元気になればとの願いで淡いピンク系でバラも入れてまとめてくれるよう注文した。
夕方、彼女からラインの返事きた。仕事が終わったのだろう。
ありがとう。涙が止まらない。悲しいけれど社会生活は普通に頑張っている、大丈夫だというような内容だった。
”ありがとう、優しい気持ちが嬉しい。ちゃんと伝わっているよ、いつもありがとう”
あまりにも気丈な言葉につい
”言葉じゃ無理だ、慰めにも力にもなれない。私にできることがあれば言っとくれよ”
と書いてしまった。
すると
”書いてくれている言葉の裏にある気持ち、めちゃめちゃ伝わってるからね。安心してね。なるべく普通に生活するようにしてるよ、ありがとう”
と返ってきた。
ああ。
・・・やってしまった。
こちらの独りよがりの思いを、ただ押し付けた。
彼女に安心してねなどと言わせてしまうんじゃなかった。
花が届くとは言わなかった。
まだまだ未熟だ。